2021.06.24 安川電機が九大と包括的連携 研究開発や人材育成などで
包括的連携を発表する安川電機の小笠原社長(右)と九州大学の石橋総長
安川電機は23日、九州大学と研究開発や人材育成などで包括的に連携することで合意したと発表。これまで産業用ロボットの制御技術開発などプロジェクトごとにテーマ設定してきた同大学との関係を加速し、共同研究にとどまらず、より広い範囲でのシナジー創出を目指す。
同社は長期経営計画「2025年ビジョン」において、工場の自動化/最適化におけるビジネス拡充とメカトロニクスの応用領域で新たなビジネス創出に取り組んでいる。さらに中期経営計画「Challenge 25 Plus」では、オープンイノベーションを通じた食品や農業、医療など新たな技術・事業領域の開拓を掲げ、持続可能な社会の実現に向けた新領域への展開を図っている。
九州大学は工学をはじめ農学、医学、経済学・教育学など幅広い学部がある九州を代表する国立総合大学で、地域連携や産学連携にも力を注いでいる。
小笠原浩社長は「産学連携の強化を図っている当社としても九州大学と連携できる分野が非常に多くある。研究開発を進めていく中で、専門性を持つ学生を抱える研究室と共同で研究することによって、社会で役立つ、より実用化に近い技術開発をより速く行っていけると期待している。最先端の技術開発、異分野での連携、人材の育成など幅広い活動での持続的な成長と、双方にとってプラスとなる関係を築き、グローバルな発展と地域貢献の実現に加え、お互いのビジョンの実現を目指す」と説明。
九州大学の石橋達朗総長は「連携により、先端技術の発信や学生インターンシップ、大学講座などのプログラムを通じて人材交流も視野に入れ、研究開発にとどまらない幅広いオープンイノベーションを加速させたい」と述べている。