2021.09.24 【九州・山口産業特集】明光電子部品の調達力強みに開発支援、TRONシンポ出展
根本 社長
明光電子は9月から新年度の第44期がスタート。十川正明氏が会長に退き、根本敬継社長が就任している。
電子部品の統合商社として、国内の産業分野の顧客を中心に、少量多品種の取り扱いが特徴。部品単品だけでなく、部品一式、さらには基板実装まで取り扱う。最近はアウトソーシングが進み、ビジネスの約3割を外注加工が占めるという。
根本社長は「自社で部品を集める労力を大幅に減らせるため、資材・購買部門が大変楽になる。お客さまのニーズにわれわれのビジネスのやり方がうまくはまっている」と部品の調達力の強みがビジネスに直結している。
セールスプロモーションの一つとして、年2回の頻度で冊子の在庫カタログを発行している。製品だけでなく、IoT関連はシステム全体の視点で、より詳しい解説を掲載。タイムリーな情報提供へ、メーカーがOKであればサンプル段階の新製品情報も紹介し、開発のための有益な情報として活用してもらう。次回は今秋に発行を予定している。
産業分野では自動化が注目されているが、アナログメーターに後付けでIoT化が実現できるSIRC社のIoT角度センサーユニット「PAK02」、電力の見える化に貢献するIoT電流センサーユニット「PCJ14」、マンホールの中でも地上にダイレクト通信できるサーキットデザインの「どこでもでむ」など、新開発の鍵となるユニークな製品を扱う。
業界最小IoTプラットフォームの「リーフォニー」では「ベーシックキット2」も発売しラインアップを増強。「みちびき」を利用したセンチメートル級の高精度衛星受信モジュールを開発するマゼランシステムズジャパンと新しい企画も検討している。
12月から東京ミッドタウン(東京都港区)で開催する「TRONシンポジウム」に出展、IoT業界標準のRTOSを搭載したオープンIoTプラットフォーム「IoT-エンジン」にセンサーや中継器、そしてクラウドと組み合わせた新たなシステムを提案する予定だ。
コロナ禍で展示会に来場できないユーザー向けに、オンラインセミナーも年間16本と拡充する。従来訪問できなかった遠方の技術者にもタイムリーに新製品紹介ができ、リモートのメリットを生かしている。