2021.10.14 カーボンニュートラルで世界初の広告動画日立、脱炭素化を後押しする姿勢アピール

日立製作所が公開した広告動画の1場面

 温室効果ガスの排出量を実質ゼロにする「カーボンニュートラル」で制作した世界初の広告動画が公開された。仕掛けたのは日立製作所だ。日立は約2分の動画を通じて、脱炭素化を後押しする姿勢を広く認知させたい考えだ。

 広告動画の舞台は夜のビーチ。暗がりの中、一人の女性が自転車に近づきペダルをこぎ始める。他の人も加わり、接続されたプロジェクターに最終的に電源が入ると、蓄電池を用いた鉄道車両などの低炭素型モビリティー(移動体)が映し出される。日立が開発した成果だ。

 複数の自転車には、ペダルをこぐ力を電力に変換する装置を搭載。さらに撮影で太陽光による発電機を利用するなど、二酸化炭素(CO₂)排出量を抑える対策を重ねて、カーボンニュートラルの動画を実現したという。

 日立は今後3年で、1兆5000億円の研究開発投資を行う計画だ。脱炭素社会の実現に向けた開発も含まれており、そうした活動を訴求していく。

 今月末には英グラスゴーで、地球温暖化対策を話し合う国連気候変動枠組み条約第26回締約国会議(COP26)が開幕する。日立はCOP26に協賛する最上位スポンサー「プリンシパル・パートナー」という立場からも、世界の脱炭素化を支援している。

 今回の作品は、動画共有サイト「YouTube(ユーチューブ)」の公式チャンネルなどで公開。COP26開催中はグラスゴーの映画館でも上映される予定という。