2021.10.22 「リビングでも使えます」――ヤマダが音声操作の電動ベッドを全国で発売

リビングに置けば、くつろぎながらテレビを見ることもできる


 ヤマダホールディングス(HD)が、音声で動く電動ベッドの販売を全国で始めた。7月上旬から一部店舗で限定販売していたが、需要があるとみて全国展開に踏み切った。ヤマダが企画・開発から販売まで行うSPA(製造小売り)商品で、非家電商品でも“家電量販店らしい”視点を盛り込んで開発している。

 電動ベッドは、家電と非家電の取り扱いを充実させた大型店「テックライフセレクト」で、7月上旬からヤマダとして初めて発売した。今回、「アシステック」と商品名を付け、非家電商材を扱う各地の店舗やネット通販で税別7万4900円(シングル)から売り出した。

 ヤマダが電動ベッドで提案するのは、単なる「寝床」としての活用だけではない。新型コロナ禍でおうち時間が増えたこともあり、ベッドの上でテレビを見たり、読書をしたり、場合によってはパソコン(PC)で仕事をしたりと、さまざまな使われ方を想定する。そのため、USBポートを2口設けたほか、スマートフォンを置くだけで充電できる「Qi(チー)」対応の音声コントローラーによる音声操作も可能にしている。

 音声操作は、「ハローアシスト」と呼びかけることで起動。12種類の操作があり、「頭を上げる」「脚を下げる」などを音声で操作できる。

 特徴的なのは、ベッド上でくつろいだり、作業をしたりすることを想定した角度を、音声で一発操作できることだ。テレビ視聴や読書に合った「テレビ」、少し頭が上がって気道が確保されて呼吸がしやすくなる「いびき防止」、無重力状態のようなリラックスした姿勢になる「無重力」に加え、自分好みのポジションも設定できる「じぶん」もある。

 ワイヤレスリモコンもあるため、音声を使わなくても操作しやすく、リモコンとスマホをしまうポケットもある。資料などを出してベッド上で作業する際、埋もれてしまいがちなリモコンやスマホをしまえる場所があるのは便利だ。

 ヤマダHD広報課は「一度使ってみると便利だと感じていただける方が多い。家電量販店の当社らしい商品だ」と自信を見せる。家具でもあるため、5年保証が付く。

 ヤマダは、家具と家電を融合したような商品展開を強化している。こたつはその1つで、USBポート搭載品など多彩なラインアップを誇る。他にも電動ソファの展開にも力を入れている。