2021.11.09 ループ、再エネ開発で大手2社と協業「事業にスピード感」

 再生可能エネルギー系新電力のLooop(ループ、東京都台東区)は10月29日、総合不動産大手の東急不動産および、北陸電力とそれぞれ協業すると発表した。再エネ発電所の開発、運営のほか、スマートシティーといった新規事業などでも連携を模索していくという。

 東急不動産は2014年に再エネ事業へ参入して以降、規模を急速に拡大してきた。今年9月末時点で太陽光や風力、バイオマス発電所を、共同事業も含め計68カ所、容量計1201MW保有する。

 協業は、再エネ固定価格買い取り制度(FIT)に依存しない「非FITビジネスの戦略的な強化」(東急不動産)などが主目的。ループは「互いが持つ顧客基盤と経営資源を組み合わせ、再エネ発電所の開発、運営と新事業モデルの構築などを検討する」とした。

 一方、北陸電力は地域の顧客に再エネ電気のニーズが高まっていることを受けて、再エネ発電所の開発体制強化に向け、強みを持つループと業務提携した。ループが進めるスマートシティーや蓄電池、デマンドレスポンスなどの分野でも連携し、新サービスの提供を検討していく。

 相次ぐ協業について、ループは「再エネ拡大など事業のスピード感を上げていく」と説明する。

 また、ループは両社や準大手ゼネコン・戸田建設など4社への第三者割当増資で約8億5000万円を調達した。戸田建設は、一般海域では国内トップを走る長崎県五島市沖の洋上風力発電計画で事業者に選定されている。