2021.12.27 変わる地域電器店の正月感染対策、働き方改革を反映
年始の営業開始日を知らせるポスターも準備(大阪府高槻市の高槻電業)
年末年始の書き入れ時を迎えている各地の地域電器店。正月三が日から吉例の初売りや福袋頒布を行う店は多いが、新型コロナの変異株流行への懸念や、従業員の働き方改革を進めるため、店休日を設けて休暇取得を推奨する動きも出ており、正月商戦も「ウィズ・コロナ」を意識して様変わりしている。
丸英でんき(青森県つがる市)は、31日は閉店時間を早め午後4時まで営業。年明け元日は休みだが2~5日に初売りを行い、日替わり商品を準備。4日から通常営業に戻る。
なかじまでんき(京都市左京区、野村妙子社長)は年末の営業は30日まで。年始は7日から再開し、恒例の福袋セールを行う。セールに向けて約1000の稼働顧客に年賀はがきを発送。はがきの当選番号を活用して福袋の当落を決めている。野村社長は「福袋セールが来店促進につながっている」と話し、セールは1月第3週ごろまでロングランで行う。
従来の営業スタイルから、感染症対策を意識した取り組みや、顧客に配慮しながら従業員の働き方改革にかじを切る店もある。
パナソニック系のセブンプラザ垂水店(鹿児島県垂水市、猪俣公博店長)は、31日まで営業。正月三が日は休業し、4日から営業開始する。休業日は顧客への年賀状で事前に知らせる。猪俣店長は「10年ほど前まで三が日も営業していたが、今は働き方改革を進めている」と説明する。
パナソニック系のDLSサクライ(埼玉県川口市、櫻井武彦社長)は31日~1月4日は正月休みに。従業員は前後に1日の年次休暇を追加することができ、最大6日間の連休に。櫻井社長は「従業員1人1人が経営者感覚で仕事をしているため、スケジュールは自分で自由に作ることができる」。連休前後に従業員同士で情報共有を行い、顧客としっかりコミュニケーションをとることでトラブルになることもないとしている。
地域電器店の年末年始の風景が変化しつつあるようだ。
(28日付電波新聞、電波新聞デジタルで詳報します。)