2022.02.04 パワー半導体集積へ福岡県が協議会企業誘致や人材育成など産学官連携で拠点構築へ
服部知事(右から3人目)と参加メンバーら
【福岡】福岡県は2日、県内へのパワー半導体や関連製品の集積を目指す「福岡県グリーンデバイス開発・生産拠点協議会」を設立した。省エネにも貢献するパワー半導体を「グリーンデバイス」と位置づけ、産学官で連携して安定供給や企業誘致、人材育成などに取り組む。
協議会には、県と福岡県産業・科学技術振興財団のほか、安川電機とソニーセミコンダクタソリューションズ、三菱電機パワーデバイス製作所、ローム・アポロ、ピーエムティー、ロジック・リサーチといった県内に拠点を置く関連企業、九州大学と九州工業大学、福岡大学が参画する。
県によると、同県には半導体関連企業約400社のほか、多くの研究機関や理系大学、高等専門学校などが立地する。こうした強みを生かし、ビジネスマッチングなどによるサプライチェーンの強化や人材不足の解消などにつなげたいとしている。
九州全体の半導体デバイスの出荷額は年間約7000億円で、全国シェアの4割以上を占める。
服部誠太郎知事は、隣接する熊本県に台湾TSMCが進出することにも触れ、「シリコンアイランド九州の存在感が再び高まり、大きなチャンスが到来している。カーボンニュートラル時代の製造業を支える、グリーンデバイスの生産拠点を福岡県に構築していきたい」と述べた。