2022.03.04 生ごみ処理機活用などでごみ削減めざす兵庫県洲本市とパナソニックが協定
オンライン調印式の模様
兵庫県洲本市とパナソニックは、洲本市が2020年2月から推進している「洲本市25%ごみ減量化作戦」の達成に向け共同で取り組んでいくことで合意し協定を締結した。
4日には洲本市の竹内通弘市長とパナソニック くらし事業本部 くらしアプライアンス社 藤本勝ランドリー・クリーナー事業部長が出席し、オンラインで調印式を行った。
今回の協定に基づき、洲本市で①家庭から排出される生ごみ削減のために生ごみ処理機を用いた減量化②飲食店、小売店などで発生している、本来食べられるにもかかわらず廃棄されている食品の削減を目的としたフードシェアリングサービス、に関する共同実証実験を行う。
実証は今年6月から8カ月間の予定で取り組む。パナソニックが提供する生ごみ処理機は11台、このうち10台が洲本市から10世帯に1カ月間貸し出され、合計80世帯で生ごみ減量効果を調査する。フードシェアリングサービスでの具体的な実証内容は今後詰める。
日本のごみ総排出量は年間4274万トン(東京ドーム約115杯分)、1人1日当たりのごみ排出量は918グラムと共に横ばい傾向となっている。
また、ごみ処理事業経費はわずかに減少しているものの依然として2兆円を超え、各自治体の大きな負担となっている。さらに、高齢化の加速に伴ってごみ搬出が困難になる家庭の増加も想定され、ごみの減量化は各自治体で大きな課題となっている。
加えて、ごみ減量化の阻害要因の一つであるフードロスについても、ここ数年、国内でほぼ横ばい状態が続いている。SDGsが掲げる「2030年世界全体の一人当たりの食料廃棄半減」の実現には遠い状態で、対策が急がれている。
現在、洲本市は1人1日当たりのごみ排出量を、平成28年度の659グラムから令和4年度には500グラム(24.1%減)に削減する目標を掲げ取り組んでいる。
今後、洲本市とパナソニックは共同実証実験を通じて生ごみ減量や住民一人一人のフードロスに対する意識改革を促し、ごみをなるべく排出しないライフスタイルの実現につなげていく。