2022.03.23 水道管破断や天井落下を予防保全OKIが「ゼロエナジー」の監視サービス

「monifi」のシステム構成

 水道管が突然折れて断水に見舞われたり、トンネルで天井が落下してきたりと、インフラの事故が近年、問題になっている。世界的にも、戦後の復興の中で整備された社会インフラの老朽化が課題になっている国は多い。

 そうした中、OKIは、インフラ構造物の劣化を予測・予防保全したり、河川の水かさなどを迅速につかんだりできるモニタリングサービス、monifi(モニフィ)を開発し、4月から売り出す。同社の掲げる「防災DX」の一つで、IoT技術を活用。インフラの振動や水位など現場の情報を多彩なセンサーで収集・分析し、劣化進行や災害状況を予測し、最適な予防保全につなげる。

 活用されるのが、「ゼロエナジー高感度カメラ」。ソーラー発電を使い、電力消費が少なく、かつ高感度。マルチホップ無線と4Gでの無線通信でデータを送れるカメラ。暗い中でも現場を撮影でき、9日間続けて太陽が出ないような環境でも動作するという。

 こうしたIoT技術のインフラ監視は、業界や自治体で取り組みが盛んに進んでいるが、同社の新サービスは、モニタリングの手法までセットにしていることや、外部電源不要の簡単さなどが特長。今後も、ファイバーを使ったセンシングなど手法をさらに多様化させていく方針という。各社の展開が一層活発化しそうだ。
(24日付の電波新聞・電波新聞デジタルで詳報します)