ニチコンは、製品の安全性を重視し、進相コンデンサー全機種に「蒸着電極コンデンサー（SH）」を採用。中でもN2形低圧進相コンデンサーは、素子内で誘電体故障部を回路から切り離す保安機構を用い、今回モデルチェンジした。

　安全性を維持しつつ、現行製品よりも製品サイズを最大約20％小型化。キュービクルへの収納性簡便化も向上させた。JECA FAIR製品コンクールに出品する。

　省エネ、電力利用の合理化、高調波やフリッカー対策などに最適な電力用コンデンサー、直列リアクトル、アクティブフィルター、交流フィルター、低・高圧進相コンデンサー設備「パックコン」、フリッカー補償装置「HiQC」や、電力系統の電圧ひずみ、ユーザーの配電系統の高調波電流障害から設備・電気機器を保護する高調波継電器も展示。

　スマートシティーを支える次世代製品として、太陽光発電とリチウムイオン電池を組み合わせた「公共・産業用蓄電システム」を紹介する。非常時に系統から独立して自立運転ができ、万一の時の安心、安全を確保する。電力変換出力10～数百kW、蓄電池容量16～数百kWhまで幅広く対応しており、避難施設の規模に応じて電力変換器出力と蓄電池容量を選択できる。ピークカット、ピークシフト機能を持つ。

　EV関連製品では、工場や事業所で太陽光発電に蓄電システムとEV充放電器を直流のまま連携することで電力ロスを抑え、高効率な送電が行える「DCリンク型産業用蓄電システム」を訴求する。

　自動車荷室に収納でき、緊急時や野外イベントなどでEV・PHV・FCVの蓄電池から電力供給装置として使える外部給電器「パワー・ムーバー」、業界最小クラスの省スペース型急速充電器10／25／35／50kWも展示。東京電力ホールディングス、e-Mobility Powerと共同開発した新型急速充電器は、グッドデザイン賞を受賞。昨年12月、初号機が首都高速大黒パーキングエリアに設置された。