2022.06.15 【JPCA Show/JISSO PROTEC特集】奥野製薬工業最新の表面処理薬品・技術を展示
8月には硫酸銅めっき添加剤をパイロットラインに設置予定
奥野製薬工業は、ガラス基板への銅めっきプロセス、ジルコニアナノ粒子分散液、パワーデバイス・半導体パッケージ・フレキシブル基板用の最新表面処理薬品とプロセス技術を展示。ロールツーロール対応硫酸銅めっき添加剤「トップルチナSVP」は展示とともにプレゼンテーションで紹介する。
モバイル端末の普及で需要が拡大している「フレキシブル回路基板(FPC)」は、生産性向上の観点からロールツーロール方式による連続処理が主流。給電ローラーを経由するために複数のめっき槽により構成され、生産性向上のため高電流密度域でめっきが行われる。一方、水平型ロールツーロール装置では装置因子によりビアフィリング性能が低下するという課題があった。
同社では断続的な微弱電流の印加により形成されたCu₂O混在皮膜がビアフィリング性能の悪化につながることを確認。この結果を踏まえ微弱電流を制御する成分を配合し、微弱電流によって形成されるCu₂Oを抑制するトップルチナSVPをこのほど開発した。開発品により、断続通電条件下ではビアフィリング率が従来の30%から90%に大幅改善。さらなる高性能化が可能になるという。8月には、社内にパイロットラインを導入の予定。
会場では開発製品をパネル展示で紹介。また、17日の午後1時35分から新製品に関するプレゼンテーションも行う。