2022.07.27 【九州・山口版】放送・ケーブルテレビ局各社 下期の取り組み九州放送機器展2022開催
3年ぶりの開催でにぎわった
映像や音響、照明、通信機器を集めた「九州放送機器展2022」(QBE)が21、22日に福岡市博多区の福岡国際センターで開かれ、100社183ブースが出展し、約2100人が来場した。
映像・音響・照明・通信機器を一堂に
オープニングセレモニーで、主催する日本ポストプロダクション協会(JPPA)の三上信一会長は「コロナ禍で普及したオンラインも良さがあるが、実際に製品に触れることのできるリアル開催は素晴らしいと思う。業界を盛り上げる土台になれば」とあいさつした。
九州総合通信局の野崎雅稔局長は「映像コンテンツは、わが国の魅力を世界に発信する強力な武器。最新機材を使ってさらに魅力的なコンテンツを制作していただき、地域産業の海外への展開や観光の促進につながることを期待している」と述べた。
会場では映像やオーディオ、照明の各ゾーンで最新の機材やソフトウエア、システムを展示。パナソニック コネクトは、先月27日にリリースした映像制作プラットフォーム「KAIROSクラウドサービス」を紹介した。サブスクリプション型のため低コストで利用でき、省力化や効率化を実現。「徐々に知名度が上がっている」(同社の担当者)という。
朋栄は、インフラやリソースが多様化する中、IPとSDIを混在して利用できるシステムをアピール。マルチビュアーやクラウドコンソール「ceacaa」など、現場の課題解決に役立つ製品の提案に努めた。
池上通信機は、3U棚板サイズで、40入力・20出力を実現する小型の新製品のスイッチャー「MuPS-5000」を紹介した。高感度カメラ内蔵防振装置「SHOTOVER M1」も展示して注目を集めていた。
今回放送機器関連の展示会に初出展したファーウェイジャパンはIP化に貢献するソリューションや製品を紹介したほか、ソニーマーケティングと協力して屋外で中継車の実機を展示した。
このほか新製品や技術動向に関するセミナー、人気のスピーカーとヘッドホンの試聴会やアウトレット商品の販売といったイベントを実施。2020、21年は新型コロナのため中止となったが、今回は会場入り口でメモリーテックの「ジアオーラ」の大型噴霧器を利用して、床面での感染防止対策もとられていた。