2022.08.03 書店で植物工場のイチゴつみ体験も日清紡などが実証実験

店頭に設置された設備

「滞在時間のお供に、いちごが愉しめる」と訴求する「滞在時間のお供に、いちごが愉しめる」と訴求する

 日清紡ホールディングスは、植物工場の研究開発の一環として、その技術を生活者向けにデザインして提供するの実証実験を発表した。書籍取次大手の日販グループホールディングスなどと連携し、書店をはじめ商業施設で展開。新鮮なイチゴが収穫できる小型設備を、生活空間に向けて提供する新サービスを通じ、アグリテックの普及を図る。

 日清紡は新規事業の一環として、食の安心安全や安定供給に向け、植物工場システムを手掛ける。実証で栽培したイチゴは「あぽろべりー」の商標で、主に業務用に菓子メーカーなどに出荷。設備やノウハウを、沖縄セルラー電話に提供したりもしている。

 大規模な設備だけではなく、都心のオフィスなどでの小規模な植物工場を、という要望も多い。そこで、小型装置の開発にも取り組んできた。今回、日販と共同で、生活のシーンの中で植物工場に触れてもらおうと、ショーケースを活用した実験を開始することとなった。

 人工光源や空調設備、養液などで育てる。標準的には1日10~20粒前後が採れるという。日清紡側の担当者は「書店など商業施設に付加価値を提供していく」と話す。

(4日付電波新聞/電波新聞デジタルで詳報します)