2022.08.26 マイクログリッド向けインバーター東芝、再エネ利用を後押し

 東芝は25日、分散型エネルギーシステム電源で利用が広がる「マイクログリッド」の安定稼働につながるインバーターを発表した。

 従来の一般的な基幹電力系統では、需要変動や再生可能エネルギーの出力変動の場合も、併用される火発のタービンなどの回転体が慣性力を備え、それが機能して周波数の急激な変化を抑制する。

 これに対し、再エネは天候などに左右されがち。地域を区切ったマイクログリッドでは、需要変動も課題となる。また、火発などの割合が減少すると、慣性力が不足し、安定への影響が懸念される。

 そこで東芝は、疑似的な慣性力を供給し、配電系統内の系統周波数の低下を抑制するインバーターを試作し、その効果を実機検証した。慣性力がない従来のインバーターの制御アルゴリズムの代わりに、新たなアルゴリズムを実装したものだ。その結果、周波数の低下を大きく抑圧できる効果などを検証した。

 また、マイクログリッドではEVを蓄電池に使う方法も普及しているが、EV向け活用も想定される。
(26日付電波新聞・電波新聞デジタルで詳報します)