2022.08.30 【ソリューションプロバイダー特集】内田洋行 大久保昇社長〝ハイフレックス〟を具現化へ

 政府主導で取り組んできたGIGAスクール構想により20年7月期、21年7月期の2年連続で過去最高を更新し、史上最高売上高と最高益を計上した。22年7月期は〝アフターGIGAスクール構想〟と位置付け、納入したICT機器の利活用の支援を掲げた。同時に、企業の「働き方変革」の支援に注力している。

 足元を見ると特需の反動減を予想していた教育関連事業で、1人1台端末の追加や教育ICT基盤の整備案件が増えて期初予想を上回る収益を確保できそうだ。オフィス事業もコロナ禍3年目で企業活動が活発化し、新しいオフィス環境を構築する動きが出ている。

 当社の働き方変革はオフィス環境とICTを組み合わせた提案が特徴で、昨年から出勤とテレワークを組み合わせるハイブリッドワークを打ち出している。今年4月には、会議室予約運用管理サービス「スマートルームズ」とグループウエアなどを組み合わせ、ハイブリッドワークを実現できる「スマートオフィスナビゲーター」を発売した。引き合いも多く、導入実績も出てきている。

大久保昇社長

 23年7月期は、柔軟な働き方を実現するためにハイブリッドワークを取り入れていく「ハイフレックス(ハイブリッド&フレキシブル)」を具現化する。教育現場ではICTを利活用した学び方が、企業では柔軟な働き方が求められ、学校もオフィスも課題は同じ方向に向きつつある。

 教育向けでは、文部科学省の「学びの保障オンライン学習システム(メクビット)」を構築支援したノウハウを生かした学習eポータル「L-Gate」の提案を強化する。生徒、児童、教員がつながる本格的なICTの利活用を進める。

 オフィス向けにはスマートオフィスナビゲーターを前面に出していく。デジタル化だけでなく、トランスフォーメーションできるようにしたい。

 新時代に対応できるよう、横断的に顧客に対応する組織体制にした。社内システムも統合し、横連携の成果も出てきている。教育やオフィス、地域の垣根を越えたシステム開発やソリューション提案を加速させる。