2022.09.26 【九州・山口産業特集】九州・山口で活躍する企業・団体の事業戦略 創ネット
小口 社長
サイバーセキュリティー訴求
BCP対策として必須
創ネット(福岡市博多区)は、テレワークなど社内のDX化を進めるとともに、サイバーセキュリティーソリューションを導入。BCP対策でも注目し、商社として顧客にも紹介している。
小口幸士社長は「水害や地震などの自然災害と、サイバー攻撃での被害の大きさは変わらない」とし、BCP対策として他の災害への備えと同等レベルの対策を、と語る。
「地域セキュリティコミュニティ(地域SECUNITY)」の活動に参画している小口社長は、セミナーなどで海外の工場の被害は聞いていた。社員にも注意を呼びかけていたがメールアドレス乗っ取りの被害に遭い、セキュリティー専門会社に相談して二次被害を食い止めたことから、本格的にサイバーセキュリティー対策に取り組むことにした。
2005年の福岡西方沖地震では社内のサーバーが倒れ、大きな被害は免れたものの、基幹システムが落ちていれば営業活動はできなかった。サイバー攻撃でも同規模の被害になる危険性に気付いたという。
アンチウイルスソフトでは不正サイトへのアクセスは防げないことから、インターネットでの出口対策を重要視。三井物産セキュアディレクション(MBSD)の「MBSDグローバルセキュリティープラットフォーム(MGSP)」を導入した。
MGSPは不正サイトへのアクセスのブロックや、マルウエアに感染したパソコンの特定・隔離が可能。クラウド型のため、担当者に人員を割けない小さな企業であっても導入しやすい。サイバー保険を付帯したサービスもある。
月次リポートが出るので、同社では必ず社内のグループウエアに掲載。顧客に迷惑をかけるリスクへの注意喚起にもなっている。
MBSDとはMGSPの販売契約を結び、商社としてホームページでも紹介。情報発信に積極的な同社は、取り扱い製品を分かりやすく紹介する4コマ漫画「よかネ!っと劇場」でも内容を解説している。
地域SECUNITYでは、福岡貿易会と九州オープンイノベーションセンターの主催で10月19日に「地域SECUNITY サイバーセキュリティ ECサイトワークショップ」を、会場とオンラインのハイブリッドで開催予定だ。