2022.10.12 対中規制、アジアの半導体業界も影響複雑か 韓国・台湾で

サムスン電子の工場

 米バイデン政権が先週、中国向けの輸出規制強化を発表した。安全保障の懸念などから、高度な半導体関連の技術や製品の輸出を規制。輸出管理を強化する企業には、紫光集団傘下の長江存儲科技(YMTC)もリストされた。韓国や台湾の取材ネットワークで影響を探ると、米中摩擦の影響は複雑な様相を呈しそうだ。

 台湾の調査会社は、半導体の製造を受託するファウンドリーが、中国向けにチップを製造できなくなる可能性があると指摘する。TSMCやYMTCの影響が見込まれる。

 一方、韓国では、トランプ政権の貿易制限時、ファーウェイが減産を余儀なくされたことなどから半導体業界も打撃を受けた。その一方で、昨年は韓国のウエハー製造装置の対中輸出が伸びるなど、プラスの影響もあったとされる。

 当局は今回、影響は限定的とみているようだが、規制は広範に及ぶだけにシナリオは見通せないようだ。

(13日付電波新聞/電波新聞デジタルで詳報します)