2022.10.20 三菱電機、品質不正の最終報告 22製作所で累計197件に

品質不正を報告する会見の様子

 三菱電機は20日、品質不正問題の最終報告を公表した。22製作所で累計197件の不正が判明。自動車機器を生産する姫路製作所(兵庫県姫路市)では8月まで不正が続いていたほか、電力システム製作所(兵庫県神戸市)では柵山正樹前会長の関与も明らかになった。

 197件のうち意図的な不正は112件に上った。管理職の関与も62件で発生。そのうちの1件で1992年頃、タービン発電機設計課長を務めていた柵山氏の関与が判明。タービン発電機の試験結果を実測値とは異なる数値に修正し、顧客に提出していた。今回の報告を受け、経営責任を明確にするため、退任者を含めて役員の処分は22人に増えた。

 三菱は再発防止に向けて品質、組織、ガバナンスを軸とする三つの改革を推進している。ただ、最終報告を提出する1週間ほど前に調査委員会に情報提供があるなど「今回でシャットアウトするつもりは全くない。ちゃんと拾い上げて対処していく」(漆間啓執行役社長CEO)とする。9月には、出資比率50%以上の関係会社41社に調査も行い、品質不正リスクのある関係会社の洗い出しも進め、改革を加速している。

(21日付電波新聞/電波新聞デジタルで詳報します)