2022.10.20 人間の力を広げる「人間拡張」 京セラの最新テック、CEATECで見る
CEATECでも関心を集めるソリューション
人間が持つ身体・存在・知覚・認知の4能力を技術で拡張させる「人間拡張」。国内だけで1兆円になるとも言われる分野で、京セラは先日、AIを活用した3技術を発表。「CEATEC2022」でも注目されている。
このうち、美しく、正しい歩き方に導く「歩行センシング&コーチングシステム」は、「身体の拡張」。小型ウエアラブルセンサーと歩行解析AIで、美しく正しい歩き方へコーチングする。
日常生活の歩行の在り方は印象や健康に関わる。しかし外部のモニターなどを使う場合はともかく、自分の側でそれをセンシングし、コーチングにつなげるのは難しかった。
同社のシステムは、耳・手首・足首の3カ所に、小型ウエアラブルセンサーを、ブレスレットやアンクレットのように装着。歩行解析AIが歩行印象の評価と全身の歩行姿勢の推定をする。ユーザーはアプリを通じて、リアルタイムな音声コーチングを聞き、自分の歩行姿勢をアニメーションで確認することができる。
京セラはかねてワコールと共同で、歩行印象に関する研究を進めている。ワコールは長年、女性の身体を計測しており、同一人物の時系列データを40年以上もを蓄積するなど、世界に類を見ない研究を継続している。京セラの「人間拡張の世界」とワコールの「ファッションの世界」を融合し、新しい視点が生まれると期待されている。理想の歩き方に導くことで、身体と心の健康をサポートする。
このほかの2技術の現場にも迫った。
(21日付電波新聞/電波新聞デジタルで詳報します)