2022.11.02 【ケーブルテレビ特集】eスポーツの取り組み活発化 CATV業界、地域密着で大会開催

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 eスポーツなどのデジタルコンテンツを地域の社会課題解決につなげ、地域の活性化、将来的にSDGs(持続可能な開発目標)のゴールを目指すツールとして活用する動きが活発に行っている。

 ケーブルテレビ(CATV)業界でもeスポーツへの取り組みに新たに乗り出している。地域活性化、健康、共生社会などの価値観を推進、コミュニケーションの代替など、さまざまな活用方法が具現化されており、注目度が高まっている。

 近年、eスポーツを採用する学校が増加するなど、市場は拡大している。CATV業界は、地域の自治体や地域の学校との接点が強いこと、高速回線の整備を整えていること、ライブ配信ができる放送技術を有するリソースがあることなどの強みを生かして、eスポーツの活性化をけん引する考えだ。

 また、Z世代とも言われている若者だけでなく、幅広い世代へ訴求をして、地域活性化や高齢者フレイル予防、障害者支援・活躍の場の提供など、eスポーツによって社会課題解決や地域貢献につながる取り組みとして支援していく。

 角川アスキー総合研究所の「グローバル eスポーツ&ライブストリーミングマーケットレポート2021」によると、eスポーツファンは2022年には5億人を突破し、24年には5億7780万人まで増加すると予測している。

 日本国内のeスポーツ市場も年々成長を見せている。ゲーム総合情報メディア「ファミ通」によると、22年の国内市場規模は前年比147.4%の127億万円。24年には184億万円と予測し、今後さらに拡大すると見ている。また、観戦者や視聴者数も順調に増加しており、22年には国内eスポーツファン数が同127%の1012万人で、24年には1461万人に増加すると予測している。

 新たな試みとして、9月に全国のケーブルテレビ38社が連携した地域密着のオンラインeスポーツ大会「CATV Online Challenge CUP(COCC)」が開催された。

 同大会は、日本ケーブルテレビ連盟が策定した「2030ケーブルビジョン」の業界内外パートナーシップによる連携サービスの実現と、新しい価値の創出を目指す取り組みの一つ。

[[ビジネス拡大も期待]] 今後も全国CATV各社がeスポーツ大会を通じて、ケーブルテレビの特長である地域密着を生かし、連携することで、若年層を含めた世代や地域を超えた地域活性化を目指す。自治体や地元企業などと連携することで地域貢献を中心にBtoB/Gビジネスへの拡大も期待できる。