2022.12.30 TSMC、台湾で3ナノの量産開始 米拠点に先駆け最先端品

Fab18の外観

 ファンドリー(半導体受託製造)世界最大手の台湾TSMCは29日、3ナノメートルの量産開始を発表した。米アリゾナ州の新工場でも2026年の3ナノ量産開始を見込んでおり、それに先立つ形。量産開始から5年で、市場価値にして1.5兆米ドル相当の最終製品が生み出されるとみている。

 南台湾サイエンス パーク (STSP) にあるFab18で、政府首脳らも参加してセレモニーを開いた。同Fab8の総投資額は1兆8600億台湾ドル(約8兆円)規模で、ハイテクの直接雇用で1万1300人などの効果がある。

 3ナノのプロセスは、電力や性能、面積などの面で最先端で、5ナノプロセスと比べ、密度が最大 1.6倍になり、電力も30~35%削減する。

 地政学の問題も指摘される中、同社は米工場に加えて欧州進出も検討しているとされるが、首脳はコメントの中で、台湾で最先端ノードを手掛ける重要性も強調した。

 (3日の電波新聞/電波新聞デジタルで詳報予定です)