2023.01.03 【暮らし&ホームソリューション特集】’23展望 健康機器
健康機器は非家電品も多く展示されている
コロナ禍の運動不足解消へ トレーニング機器など注目
コロナ禍での運動不足を気にする消費者が増えた。元々健康に対する意識が社会の中で高まっていたこともあり、行動制限が緩和されてきたとはいえ、依然として健康関連製品は注目を集めており、市場も盛り上がっている。
「ドクターエア」ブランドで有名なドリームファクトリー(大阪市北区)は、バランストレーニングが可能な「ブレード」シリーズが2020年4月からの1年間で前年の2倍売れるなど、自宅で運動不足を解消しようというニーズが当初は急激に強まった。そうした傾向は一部で残るものの、今では体のケアを兼ねた健康機器の人気が強い。その一つがマッサージガンだ。
ドクターエアをはじめ、さまざまなメーカーが肩や首のこり解消、足腰の筋肉弛緩に使えるマッサージガンを展開している。フジ医療器もオンラインのみの展開ながら販売は好調など、持ち運びしやすく使いやすい形状が人気だ。
シックスパッドに代表される電気的刺激で筋肉を鍛えたりマッサージしたりするEMS機器も人気だ。ネックタイプから腹筋、太ももに付けるタイプまで種類も豊富で、使いたい部位に対応した機器を選択できる。
こうした家電品ばかりでなく、健康機器は非家電品も多い。筋肉をほぐせるマッサージロールやヨガマットなどもそうで、手軽に購入しやすいことから家電量販店でも品ぞろえが増えている。こうした製品を目当てにした来店客も多いことから、ここ数年で展示も目立つ位置に移される傾向が強まっている。
健康に生活できる期間を指す「健康寿命」が重視されるようになり、コロナ禍を経てその関心は高まったと言えよう。脈拍や睡眠深度などを計測できるスマートウオッチを使った日々の健康管理を実践する消費者も増えている。
これからはIoT技術を生かした健康機器に注目したいところだ。例えばスマートフォンと連携する体組成計。乗るだけで体重やBMIなどの健康指標を測り、クラウド上に蓄積。そのデータを年や月など任意の期間でグラフ化してくれる機能は、長期間にわたって体の状態を把握するのに重要なものだ。
ただ、体重計は計測の継続に課題がある。それを解決するものとして、バスマットのように出しっぱなしでスマホ操作もいらずに使える体重計をスタートアップが開発するなど、健康機器は市場性があると見て参入企業も増加。今年もさまざまな新製品と関連したサービスの登場に期待したいところだ。