2023.01.11 米テック企業の人員減、昨年は10万人弱 前年の7倍 この20年で最大規模
米企業の雇用削減の動きが進み、特にテック企業が厳しい状況になっている。雇用関連の調査や再就職支援を手掛けるチャレンジャー・グレイ・アンド・クリスマスがまとめた調査では、昨年のテック企業の人員削減は10万人近くで、前年に比べて7倍以上増えた。この20年間で最大規模とされ、景気後退の影響が出ているようだ。
暗号通貨の市況下落の影響も受けて、フィンテック企業の雇用削減は約1万人と、20倍近く増加している。
このほか、自動車業界の雇用削減は約3万人で約3倍になった。各セクターとも総じて年末にかけての時期に動きが相次いでいるが、景気動向に加えて、米企業は年末が決算期になる場合が多く、経費削減を図っているという事情もある。
ただ、年が明けてからも、アマゾン・ドット・コムやセールスフォースなど、テック系で雇用削減の動きは続いている。インフレ、金利上昇などで企業の収益環境が悪化する中、雇用が減速している形だ。
一方で、企業や公的セクターなどデジタル人材の求人意欲は引き続き強いとされ、雇用の受け皿になるとの見方もある。
(12日付の電波新聞/電波新聞デジタルで詳報します)