2023.01.18 【情報通信総合特集】電通国際情報サービス 名和亮一社長

人材戦略が今後のキーポイント

 国内外の経済における先行きに一部懸念はあるが、業務・ビジネス革新にデジタル技術を活用するDX需要は依然として強く、市場は今後も成長していくと考えている。

 2022年2月に長期経営ビジョン「Vision 2023」を発表した。30年のありたき姿は、企業理念を体現する高付加価値企業として、社会、企業、生活者からの期待に応える存在になること。ありたき姿を〝X Innovator〟と定義した。30年までに売上高3000億円の企業を目指している。

 第3四半期までの業績は、四つの事業セグメント全てにおいて増収となった。増収効果に加え、売上利益率が向上したことで大幅に増益となった。長期経営ビジョンと中期経営計画「ISID X Innovation 2024」1年目の滑り出しとしては非常に順調と感じている。

 長期ビジョンと中計の達成に向け、経営基盤の刷新では、人的資源強化プロジェクト、組織構造・経営管理変革プロジェクト、企業変革・社会変革事業具現化プロジェクトの三つのプロジェクトを発足した。

 23年は、引き続き経済・社会活動の正常化が期待できるものと考えている。デジタル投資は、企業の経営戦略における重要性がより増すだろう。情報通信業は、今後も期待できるものと考える。それを支える人材戦略が、今後の成長におけるキーポイントとなるものと考える。

 中計の2年目に当たる23年は、長期ビジョンの実現に向け、次なる成長への基盤づくりを進めていく。既存事業はこれまでの取り組みをさらに強化し、着実に売り上げを伸長させる。

 30年に向けた改革を推進するための「経営戦略本部」と、改革断行のための最重要課題である人材採用・育成の強化を図るための専任部門として「人材戦略本部」を新設し、より強力に活動を進めていく。

 多様な人材がプロフェッショナルとして力を発揮できるよう、テクノロジー・技術実装力を通じた社会・環境課題の解決と、新たな価値の提供にも取り組む。