2023.01.25 【ネプコンジャパン/オートモーティブワールド特集】ネプコンジャパン 中興化成工業

「xCCF-500」

低誘電性フッ素樹脂基板を展示

 中興化成工業は、フッ素樹脂(PTFE)などの高機能樹脂の総合加工メーカーで、エレクトロニクス用途向けに、高速・大容量通信に適した低伝送損失のフッ素樹脂製品の提案を強化している。同社はネプコンジャパンの「プリント配線板EXPO2023」に出展し、5G/Beyond5Gに向けた低誘電性フッ素樹脂基板を展示・紹介する。

 ミリ波用低誘電基板「XCGN-500」は、比誘電率2.26/2.17の開発品を展示する。誘電正接は0.0005/0.0003。総厚0.163ミリメートル(誘電体厚0.127ミリメートル)。優れた誘電性能により、低伝送損失を実現した。ガラスクロス補強により加工が容易。

 熱伝導性フッ素樹脂基板の開発品「xCH3502B」は、熱伝導率を通常の基板の約2.5倍となる0.552W/m・kに向上させた製品。熱伝導率の高いアルミ材と積層した基板を展示する。

 フッ素樹脂ハイブリッド対応基板の開発品「CH3008H」は、従来のフッ素樹脂基板に比べて誘電正接、線膨張係数を下げ、FR-4などの異種基板との貼り合わせも可能。

 ガラスクロスレスのフッ素樹脂基板「xCCF-500」も参考出品する。充塡(じゅうてん)材含有フッ素樹脂フィルムの銅張積層板。比誘電率2.72仕様および3.02仕様を用意。用途は、ミリ波アンテナ信号伝送FPC、同軸ケーブルの代替、衝突防止レーダーなど。

 このほか、貼付可能な赤外線変換による熱拡散シート「輻射放熱シート」も紹介する。熱伝導性の高いアルミフィルムに輻射率の高い放熱塗料をコーティングしたものをテープ加工した。総厚約110マイクロメートルと薄く、ICチップやダイオードなどの発熱部品や電磁波シールドに利用可能。