2023.01.27 EVから給電でエレベーターを継続運転 日産と日立ビルシステムがシステム普及へ協創

V2Xシステムを活用して日産の軽自動車EV「サクラ」から給電している様子=27日、東京都足立区

日産の軽EV「サクラ」からの給電の様子=27日、東京都足立区日産の軽EV「サクラ」からの給電の様子=27日、東京都足立区

 電気自動車(EV)から給電する仕組みで、停電時にもエレベーターを継続利用できる―。日産自動車と日立ビルシステムは27日、そんな「V2X(ビークル・ツー・エックス)システム」の普及に向けた協創活動を始めると発表した。自然災害などに備えてEVをビルの非常用電源として生かす試みとして、注目を集めそうだ。

 既に昨年11月から、日産の軽EV「サクラ」と日立の標準型エレベーターをV2Xシステムでつなぎ、EVからの給電でエレベーターを継続運転させる実証実験を実施。停電時に使う低速運転モードで昇降させ、10時間連続で稼働できることを確かめた。往復回数は263回で、今後の協創に弾みをつける成果だ。

 V2Xは、自動車と多様なモノを接続したり相互連携したりする技術の総称。この日は、日立ビルシステムの亀有総合センター(東京都足立区)に設置したV2Xシステムを報道陣に公開した。同社は、2023年中の実用化に向けて準備を進めたいとしている。

(1日付電波新聞/電波新聞デジタルで詳報します)