2023.02.06 シャープ、小型で高効率な太陽電池モジュール開発

シャープが開発した小型高効率単結晶太陽電池モジュール

 カーボンニュートラルの実現に向け、住宅用太陽光発電システムの需要が今後再び伸びそうだ。こうしたなか、シャープは狭小屋根でも効率よく発電容量を増やせる高効率な小型太陽電池モジュール(公称最大出力228ワット/税込14万3000円)を開発、5月から発売を始める。

 住宅用太陽光発電システム市場は、余剰電力を高価に買い取るFIT(再生可能エネルギー固定価格買取制度)の見直しもあって、一時は市場が縮小していた。

 ただ最近では、2050年カーボンニュートラルの実現を背景に、「2030年までに新築戸建住宅の6割に太陽光発電システム導入」をはじめ、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー住宅)の普及加速など政府の方針や、東京都等の新築戸建住宅への設置義務化の動きもあり、再び拡大すると見られている。

 加えて、ロシア・ウクライナ紛争に端を発したエネルギー危機による、電気代高騰も普及拡大を後押しすると見られる。 

 シャープが開発した新製品は、モジュール変換効率が従来機比0.6%増の20.0%と高効率で、同じく約14%小型化した単結晶太陽電池モジュールだ。

 都市部や市街地にある小さな屋根でも、縦置き、横置きができ大きな設置容量を確保しやすく、「セル大型化技術」で大電流化しモジュール効率を高めることで、発電量を高められる。一般的な切妻屋根の場合、従来機と比べ設置容量は10%高くなるという。

 (8日の電波新聞/電波新聞デジタルで詳報予定です)