2023.02.14 東芝の取締役会議長、最終的な結論を早急に JIP連合による買収提案でコメント
東芝は14日、経営再建に向けた入札で優先交渉権を獲得した国内投資ファンドの日本産業パートナーズ(JIP)などの連合から受け取った買収提案について、渡辺章博取締役会議長の株主向けメッセージを発表した。
渡辺氏はこの中で、「他の戦略的選択肢とともに、提案内容を精査している」と説明。その上で「今後、特別委員会のより直接的な関与の下、株主をはじめとしたステークホルダー(利害関係者)の利益最大化に向けて、必要な交渉を行う」と表明した。
さらに、「戦略的選択肢に関する最終的な結論を早急に出し、新たなステージに向けて始動していくことが重要である」と、提案内容の精査を急ぐ考えも示した。
東芝は9日、JIP連合から買収提案を受領したと発表した。提案内容は、社外取締役でつくる東芝の特別委員会で精査する予定。提案は約2兆円を投じて東芝を買収し非上場化する内容とみられている。ただ、2023年3月期の連結業績予想を下方修正しており、業績悪化が今後の交渉に影響を与える可能性もある。