2023.03.28 【電子部品メーカー・商社 中国拠点特集】 エレクトロニクス商社 中国営業戦略 岡本無線電機

早川 総経理

コンサルティングに力、設計・開発など一気通貫で支援

 岡本無線電機は、中国に拠点を開設して30年以上の歴史を持つ。現在は奧拓利香港有限公司、奥拓利電子咨詢(深圳)有限公司、上海奥拓利電子有限公司の拠点を展開している。奧拓利香港有限公司では増収増益となった。奥拓利電子咨詢(深圳)有限公司はコンサルティングに力を入れており、サポートを徹底している。

 奧拓利香港有限公司の早川満嘉総経理は「ローカル企業の開拓も推進する」と話す。

 香港は拠点開設から30年以上が経過。現在は現地スタッフなど約30人が在籍する。日系企業のサポートを中心に、ローカル企業の開拓も推進している。

 深圳は2011年に現地法人化した。現在は14人のローカルスタッフが在籍。電装関連のスタッフを中心に企業のコンサルティングを行っている。

 管内の実績は、旺盛な需要に対応し、日系企業向けのビジネスが増加。また、ローカル企業の開拓も進め、増収増益。民生向け用や産業用途向けなどが好調に推移した。

 来年度に向けて、日系企業だけでなく、ローカル企業に対する取り組みも強める。深圳に電装関連スタッフが在籍していることを強みにローカル企業を開拓する。また、生産を含め設計や開発などを一気通貫でサポートできることも提案していく。「『おおとりに任せたら安心』と感じてもらえるように取り組む。提案力を強化したい」と早川総経理。

 現在、エリアでは定期的に、各拠点スタッフと情報を共有できるようミーティングを推進中。各拠点でのニーズや情報を水平展開し、各拠点の強みにする活動を行っている。日本にもこれら情報を水平展開し、社の強みとしたい考えだ。

 早川総経理は「拠点のビジョンは『BorderlessなServiceを提供してものづくりの発展に貢献する。』。コロナ禍では各国での法規制や輸出管理において国境の壁を高く感じる。その中で必要とされる機能を拡充し、われわれが介在することでその壁を少しでも低くし、あらゆるものを手軽に届ける。取引先と地域に信頼される企業になる」と語った。