2023.05.09 コンビニ証明書交付で不具合 デジ庁が富士通Japanに再点検要請
デジタル庁は、「マイナンバーカード」を用いてコンビニエンスストアで証明書の交付を受け取るサービスのシステムの運用を停止して再点検を行うよう、富士通子会社の富士通Japanに対して要請した。証明書が誤発行される問題を受けたもので、河野太郎デジタル相が9日の閣議後記者会見で明らかにした。
コンビニによる証明書交付は、マイナカードを利用してコンビニで住民票の写しなどを取得できるサービス。今回、サービスのシステムで不具合が生じ、別の人の証明書が交付されてしまう問題が発生した。
誤発行は、3~5月に横浜市と東京都足立区、川崎市の3自治体で発覚。いずれも、富士通Japanが手がけるシステムの不具合が原因という。
河野氏は一連の問題に触れ、「国民の信頼を傷つける大変重大な事故で、誠に申し訳なく思っている」と陳謝。「昨日、デジタル庁から富士通Japanに対して、二度とこうした事態が起こらないようシステムの運用を停止し、徹底的に再点検を行うよう改めて要請した」とも述べた。
さらに河野氏は、自治体に対して点検に協力するよう要請。開発企業の管理体制について確認を進める考えも示した。富士通Japanのシステムを利用する自治体は、全国で200弱に上るという。