2023.06.27 【複合機&プリンターソリューション特集】東芝テック

新たに高速カラー複合機などラインアップ

高速複合機を計4モデル発売

クラウドとの連携強化

 東芝テックは、2022年7月に発売した「e-STUDIO」シリーズに、新たにカラー高速複合機2モデル、モノクロ高速複合機2モデルの計4モデルを7月3日から発売する。これで低・中速から高速までフルラインアップの13モデルとした。

 また、複合機本体とクラウドストレージサービス「Collastorage(コラストレージ)」との連携サービスを強化している。

 ワークプレイス・ソリューション事業本部の伊藤智紀国内営業統括部副統括部長は「市場環境は、コロナ前には戻っていないものの、ドキュメントボリュームも徐々に回復している。ここ数年、急速に働き方改革や働き方の多様化が進んだ。当社は、商品開発やソリューションでお客さまの課題解決に応えている」と、同社の基本戦略を強調する。

 e-STUDIOシリーズは「Workstyle Renovation(ワークスタイル リノベーション)」をコンセプトに、昨年7月に9モデルを発売。以降、対応するクラウドサービスやアプリケーションなどとの連携を増やすとともに、快適な操作性や機能の実現、複雑化するセキュリティーへの対応、迅速なサポート体制の強化など、複合機をさらに安心・安全な状態で使ってもらうため各種機能と環境の充実を図ってきた。

 新製品は、カラー高速複合機「e-STUDIO6527AC/7527AC」およびモノクロ高速複合機「同6529A/9029A」の4モデル。カラー機で最高75枚/分のカラー出力、モノクロ機で90枚/分の出力で高速化を実現した。「オフィスへ出社するケースの増加とともに、印刷する機会も増えてきている。使いやすさ、クラウドサービスとの連携強化など、多様化するワークスタイルに対応」(熊田秀一同統括部企画・推進部マーケティング担当グループ長)している。

 今回、複合機本体と「Collastorage」の専用連携アプリ「e-BRIDGE plus for Collastorage」の「連携可能なクラウドストレージサービスを拡大、全てのクラウドサービスに対応」(伊藤副統括部長)した。同サービスは、管理者による権限一括管理、ファイル共有機能に加え、不正アクセス防止機能などセキュアで安心安全なクラウド活用が可能。また、専用連携アプリにより、受信したFAX文書をデータ化し、発信電話番号ごとに分けて直接保存することができる。

 e-STUDIOシリーズは、特殊用紙への対応力に強みを持つ。従来の紙と比べ環境負荷を軽減できる石灰石を主原料とした「LIMEX(ライメックス)」素材への印刷も可能。ペーパーリユース複合機「Loops」とともに、「より環境への配慮、SDGを意識した取り組みを強化」(伊藤副統括部長)している。

 同社は、POSシステムでは国内シェア5割を誇る。複合機とRFIDとの融合など、同社ならではのソリューションなども強化していく方針だ。