2023.07.19 白井データセンター2期棟を公開 IIJ、AI需要の急拡大に対応

IIJ白井データセンターキャンパス2期棟のサーバー室

 通信サービスを手掛けるインターネットイニシアティブ(IIJ)は19日、千葉県白井市の「白井データセンターキャンパス」(白井DCC)に増設を進めていた2期棟を報道陣に公開した。最大受電容量10MW、1100ラック規模の収容力を備え、生成AI(人工知能)の登場で急拡大するデータセンター需要に対応する。

 白井DCCは同社のクラウドやネットワークサービスの基盤設備を集約した拠点の一つで、2019年5月に約700ラックの1期棟がサービスを開始。クラウドサービスの急増を背景に22年5月から2期棟の増設に着手し、今月から稼働を始めた。現在約50%が提供可能で24年から全面提供する予定。

 多数のサーバーやネットワーク機器を集約して運用するDCは大量の電力を消費するほか、設備を冷却する空調の電力抑制も課題となっている。2期棟では、季節によって外気を直接取り込んで冷却するハイブリッド空調や、変圧器や分電盤が不要な三相4線式の給電システムを採用。生成AIのデータ処理に必要なGPU(画像処理半導体)を搭載したサーバーの増加に備え、大量の電力需要にも対応できるようにした。

 IIJ基盤エンジニアリング本部長の久保力氏は「AIは今後、今は想定もできない使われ方で急増するだろう。AI時代に向けた新たなニーズに対応できるようにしたい」と話した。

(後日、電波新聞/電波新聞デジタルで詳報します)