2023.08.14 アップルが日本市場進出40周年 「日本の匠」リスペクト コラボ企業に異例の言及も
40周年のロゴ
米アップルは日本にオフィスを設けて今年で40周年になるのを機に、日本市場での取り組みをまとめ、サイトで今月発表した。アプリ配信サービスのアップストア経由で提供された日本の商品やサービスの売上高は、2022年に460億ドル(約6兆6000億円)に上ったと集計、いわばアップストアの経済圏として、日本経済へ貢献していることをアピールした。
また、コラボしている有力な企業の名前も具体的に示して、技術などを訴求した。経済界では一般に、アップルと取引のある企業であっても、同社に配慮して「アップルに納品している」などと言及するのは控える例が多い。今回はあえて、逆にアップル側から言及する形で、浸透ぶりをアピールしているもようだ。
アップルは、故スティーブ・ジョブズ氏が日本文化に傾倒し、また日本企業との関係を重視していたことでも知られる。それだけに、ティム・クックCEOはコメントで、「日本のものづくりの匠の技とデザインの持つ付加価値、そしてより良い世界を作るために日本の人々がたゆまぬ努力を続けていることについて話し合っている」とリスペクトを強調した。
コメントでは「日本で100万人を超える雇用を支えている。1000社近い日本のサプライヤーでの職務や、19年から80%近く増加した活気あるアプリ経済によって支えられる80万人以上の雇用が含まれる」と、直接・間接の波及効果を紹介。
また、モバイルゲーム会社や独立系デベロッパー、起業家など「活況を呈するコミュニティーがあり、日本および世界中でアプリを作って展開している」と総括。日本全体でのアップストアの売り上げが伸びるなか、小規模デベロッパーの売り上げは20~22年に32%増えているという。
過去5年間の日本のサプライヤーへの支出は、総額1000億ドル以上として、主要サプライヤーとのコラボも示した。
(15日の電波新聞/電波新聞デジタルで詳報予定です)