2023.08.31 【ソリューションプロバイダー特集】Dynabook 覚道清文社長兼CEO
モバイルPC、強み生かす
工場など現場支援サービスも
ICTの市場環境は、経済回復を背景に、企業のIT投資も拡大している。企業のDX需要が本格化してきており、官公庁向けの需要も堅調だ。
コロナ禍にあって、ハイブリッドワークが定着、特にモバイルパソコン(PC)を中心に、店頭、法人とも需要が拡大している。今後、Windowsの移行需要やGIGAスクールの買い替え需要が本格化する。
こうした中、当社の2023年度上期も計画通り順調に推移している。テレワーク需要で、当社の強みを生かせるモバイルPCが、企業向けや地方の自治体向けに好評だ。
製品面では、新たにビジネス向けモバイルPCの戦略モデル「dynabook X83(CHANGER)」を7月から投入した。最大の特徴は、「セルフ交換バッテリー」の採用だ。常に持ち運びを前提とするモバイルPCでは、バッテリー電源への不満が多い(当社調べ26%)。お客さま自身がバッテリーを交換でき、ビジネスのダウンタイムを削減できる。薄型・軽量・堅ろう性と同時に、最新の第13世代インテルCPUを搭載、情報量の多い16対10比率のディスプレーを採用している。年間20万台の販売を目標に攻勢をかけている。
PCの周辺サービスとして、PC・IT資産の導入から廃棄までお客さまに代わって管理するライフサイクルマネジメント運用サービス(LCM運用サービス)が好評だ。保有PCの状態を1台ずつモニタリングする資産管理サービス「PCアセットモニタリングサービス」が、大手企業を中心に引き合いが活発だ。今後、資産管理、運用の需要はますます高まってくる。
工場などの現場支援サービスにも注力している。新たに自社工場で導入している画像認識AIを利用した作業品質改善ソリューションを製造業向けに提供開始した。
このほか、損害保険ジャパンと連携し、事故防止のためのサービスを大幅に機能強化した新型ドライブレコーダーや「アルコールチェック管理サービス」など、PC以外の分野のサービスも拡充している。グループ会社のAIOTクラウドとの連携は、引き続き強化していく。
23年度下期の市場環境も、案件の引き合いも強く、順調に推移すると見ている。働き方改革、DXへの取り組みが活発になっており、マイグレーション需要、GIGAスクールの買い替え需要に期待がかかる。コンピューティングとサービスの両面で貢献していきたい。