2023.08.31 【ソリューションプロバイダー特集】リコージャパン 木村和広社長
デジタル活用で価値創造
地域密着でお客の課題解決
2023年度1Qも前年を上回り、順調に推移している。中でも、スクラムシリーズが前年比1・5倍と好調だ。
人手不足の課題がさらに顕在化しており、業種・業務課題を捉えたデジタルサービスのニーズは、堅調に高まると予想される。
23年度からの中期経営計画では、目指す姿として「デジタル技術を活用した新しい価値の創造により、お客様と共に成長し、地域社会に貢献するサービスインテグレーター」を掲げた。
当社は全国に拠点を持ち、地域密着で約100万事業所のお客さまの課題解決と、その活用をサポートすることに取り組んできた。また、これまで60の自治体・教育機関と包括連携協定を締結しており、地銀・信金・商工会議所との連携も積み重ねている。この4月には新たに「パブリックサービス本部」を発足した。デジタル田園都市国家構想や地方創生といった地域・社会課題を受け、確実に需要が拡大する自治体、ヘルスケア、スマートエネルギーの領域で新しいサービスを創出し、オフィスから現場、そして地域・社会へと価値提供領域を拡大していく。
23年度後半に向けた強化分野としては、セキュリティー対策ソリューション、電帳法・インボイスに対応した「トレード帳票DXシリーズ」などの企業間取引や働き方改革関連法といった法改正ニーズを捉えたソリューションを提供。また、お客さま課題に沿ってカスタマイズできるローコード開発ツール「RICOH kintone plus」に代表される、戦略的アライアンスによる共創の領域を広げ、ソリューションモデルを創出していく。
併せて、AI技術を活用した業種・業務課題解決モデルである「仕事のAI」など、独自アプリケーションによってソリューションの幅を拡大するとともに、MFP・LPや新たにグループ会社となったPFUのスキャナーなどのエッジデバイスも伸ばしていく。
価値提供の源泉となるのがデジタル人財の育成には、特にこだわって取り組んでいく。職種別にデジタルスキルの底上げを図るために、3400本超のe-ラーニングコンテンツを有する「リコージャパンデジタルアカデミー」を設立し、スキルアップや資格取得の支援を実施している。
デジタル人財への投資を強化することで、徹底したお客さま起点によるソリューションの提供体制を強固にし、お客さま、地域・社会の課題解決を通じた成長を実現していく。