2023.09.25 【九州・山口産業特集】QUEST ETロボコンの運営を支援 会員企業と連携も
10月1日に九州地区大会
NPO法人のQUEST(福岡市早良区)は、企業の新人研修や教育機関との連携など教育事業を中心に、IoT技術に関するセミナー、ChatGPTを含めたAIの講座など人材育成、企業間のマッチングなどを手がけている。
運営をサポートしている組込みシステム技術協会(JASA)主催の「ETロボコン」は、技術教育から試走会を経て、10月1日に九州地区大会を実施。2019年以来のフルリアル開催で、参加は各部門合わせて22チーム。昨年全国優勝した団体は今年も参加し、熱戦が予想され、このもようはYouTubeで配信を予定している。
蓄積された技術の提供は、教育だけでなく、現場のコンサルティングにも活用されている。
会員企業の協栄エレクトロニクス(福岡市中央区)と連携し、PicoCELA(東京都中央区)の商材を使った大型物流施設の案件のアドバイザーとして、設定からサーベイ(無線LANの設置数など設計のための環境調査)まで担当している。
今後もWi-Fiや次世代ネットワークのコンサル、協栄エレクトロニクスと協力したサーベイのサービスにも注力していく。
協栄エレクトロニクスとの連携では、ラズパイを使った教材を熊本県立技術短期大学校へ導入、長崎県情報産業協会(NISA)でも今後講座を予定している。
今までは音や振動のみ、画像のみの検出だけだったが、両方に対応した教材も企画し、新バージョンとして製品化。対象となるセンサーやデータサイエンス的な部分も増やしている。
今年の役員改選では、新理事長に馬場伸一事務局長が就任、芦原秀一理事長は会長、福田晃会長は顧問となった。
QUESTに頼めば何とかしてくれるという信頼が、案件の獲得にもつながっていると馬場理事長は、「QUESTがあることで助かったと思ってもらえるよう、皆さまの役に立てる団体に」という。
元々の名称が「九州組込みソフトウェアコンソーシアム」と、組み込み分野がルーツのQUESTは、会員企業含め半導体分野に関わりのある企業も多く、「地域のニーズには積極的に関わっていきたい」としている。