2023.10.02 インテルがアイルランドで半導体量産 EUV導入で微細化 米中対立の中、分散図る
ファブの内部
米インテルは9月29日、アイルランドの先端半導体工場(ファブ34)で、EUV露光技術を使った先端プロセス「インテル 4」の半導体量産開始を発表した。7ナノメートル相当するとされるノードで、台湾TSMCなどに対し微細化技術で対抗を図る。さらに、かねて発表している米オハイオ州の新しい2工場の計画では、初期投資に200億ドル(約3兆円)以上を投じる方針も表明した。
アイルランドのリークスリップにあるファブ34は、2019年から1700万ユーロを投じて整備を進めている。欧州での量産でEUVを導入するのは初めてで、同プロセスの量産も初めて。
ドイツのマクデブルクに設立するウエハー工場や、ポーランドで進める組み立て・テスト施設と組み合わされ、エンドツーエンドのシステムを構築する。欧州地域での生産能力強化の一環となる。
インテルは4年間で5つのノードを進める計画を発表しており、「インテル 3」プロセスも計画する。「AI(人工知能)やデータセンター、モビリティーなど、テクノロジーの先端を行く産業の本拠地であるヨーロッパには、回復力のある最先端の半導体サプライチェーンが必要」(同社)と強調する。先に発表した最新プロセッサーなどに必要となる。
製造開始を祝う式典はオンラインでも配信され、パット・ゲルシンガーCEOは「アイルランドは、半導体エコシステムのイノベーションの核になる」と強調した。
(3日の電波新聞/電波新聞デジタルで詳報予定です)