2023.10.19 手の感覚のDX、手袋型の触覚センサーで 静岡の新興企業が開発
システム構成
手袋型の触感センサーで生産現場の手の感覚をデータ化し、無線計測システムでリアルタイムでの計測データ表示とFFT解析、信号判定、およびデータ保存を行う。そんなソリューションをロボセンサー技研(静岡県浜松市)が開発した。生産組立ラインの手作業をリアルタイムでデータ化することで、現場での生産状況や不具合の発生有無を遅延なく確認することが可能となる。人の手作業のデータを活用することで、製造業の「組立不良の大幅な削減」「不具合品の下流流動の削減」「人の生産性の向上」など、高い効果が得られると期待されている。CEATEC2023でも披露している。
激しい変化が続く産業界で、毎日の生産現場でどのような状況・変化が起きているのか計測し、管理し、更なる改善を進めることを目的とする産業のDXの重要性が益々高まっている。
ただ現状は、工場内の生産機械やロボットが主な対象。人が介在する生産作業の内容に直結する現場の人のデータや、人の作業内容の質に関するリアルな計測データは、DXの対象としてほとんど捉えられていない。
同社の開発した「触感センサー手袋とウオッチ型無線通信アンプ、およびモニタリングシステム(RH500シリーズ)」を活用すれば、人の手作業による手指の触感、指先による作業の内容やその質を直接計測し、高感度・高精度のデータの収集と分析が可能となる。
「人の生産作業を含めた工場全体での生産性の向上と労働力不足を補う的確な生産管理が可能となれば、本当の意味での産業のDXのさらなる進展が可能になる」と訴求する。
(19日の電波新聞/電波新聞デジタルで詳報しています)