2023.10.26 【次世代自動車用部品特集】日本ケミコン ハイブリッドコンデンサー、高容量化・高リプル電流化 「HXKシリーズ」を開発

導電性高分子ハイブリッドアルミ電解コンデンサー HXKシリーズ

 日本ケミコンは、次世代モビリティー市場に向けて新製品開発を強化し、車載用途に最適な製品の提案を推進している。

 導電性高分子ハイブリッドアルミ電解コンデンサー(ハイブリッドコンデンサー)では、従来品から約1.2倍の高容量化と、最大1.5倍の高リプル電流化を実現したチップ形「HXKシリーズ」を開発した。125度4000時間保証、定格電圧は16V、25V、35Vの3定格をそろえる。

 静電容量範囲は82~1000マイクロF、製品サイズはφ6.3×5.8ミリメートル~φ10×10ミリメートルをラインアップ。ECUユニットにおける実装面積の低減や低背化、部品員数削減による機器の小型軽量化に貢献する。

 インダクターにおいては、チップ形製品のノーマルモードチョークコイル「KAシリーズ」を商品化した。鉄系アモルファスコアを使用した非巻線貫通型構造のため、直流抵抗が非常に小さく、大電流に対応する。高温環境でも優れた動作安定性を誇り、エンジンコントロールユニットの電源回路のほか、電動パワーステアリングや電動ポンプなどの機電一体型インバーター回路などを推奨する。使用温度範囲マイナス40~プラス150度。定格電流10~50A。製品サイズ10.5×10.3×11.0ミリメートルを用意する。

 一方、自動車の後退時車両直後確認装置向けに、カメラモジュール「NCM20-W」を開発した。バックビューモニターなどに組み込まれることをコンセプトに開発したカメラモジュールで、高画素化(従来製品の画素数と比べて2~3倍)と広い視野角を実現した。

 さらに、イメージセンサーの光学性能を最大限引き出す同社独自のノウハウも投入したことで、自動車の後退時に、鮮明な映像を運転者に提供することができる。併せて、自動車の側面確認装置向けカメラモジュール「NCM12-FE」も量産中であり、自動車の安全と運転者のストレス低減に貢献する。