2023.10.26 京セラのプリンターと伊デザイナーコラボ ミラノのコレクションでデビュー
©Lucas Possiede
京セラは、同社のインクジェット捺染(なっせん)プリンター、FOREARTH(フォレアス)で印刷した生地を使い、イタリアのファッションデザイナーのフローラ・ラビッティ氏がデザイン、制作したコラボレーション作品が、「ミラノファッションウィーク 2024年春夏コレクション」で発表されたと発表した。
同氏は14 年にスイス・テキスタイル・アワードのファイナリストとなり、ファー・フューチャーズ・ロンドン賞を受賞。その後、大手ハイブランドで経験を積み、21年に伊でファッションブランド「Florania」設立。多くの受賞とともに、アップサイクル素材などを活用し、サステナブルでジェンダーレスなデザインが好評を得ている。
今回のコラボレーションは、フォレアスの「繊維・アパレル業界の環境負荷低減に貢献する」とのコンセプトに共感を得て、実現した。
このインクジェット捺染プリンターは、水使用量を限りなくゼロまで削減した生地印刷が可能。従来の捺染に必要であった前後処理機やスチーマーなどの大規模な設備機器が不要となることから、エネルギー消費量とCO₂排出量の大幅な削減に貢献する。
さらに、ファッション・繊維業界で重要な生地の風合いを生かした柔らかい手触りを実現し、綿、シルク、ポリエステル、ナイロン、混紡など多種多様な生地への高精細な印刷が可能。
同氏は「アパレルの生産現場における汚染ゼロへの近道となる、水の使用を制限した京セラのプリンターで、生地を印刷する素晴らしい機会に恵まれたことに感謝する」としている。