2024.01.16 【半導体/エレクトロニクス商社特集】半導体/エレクトロニクス商社 24年の経営戦略 マス商事 廣瀬幸治東日本支店長
廣瀬 支店長
テクニカルセンター活用し提案営業に力
マス商事は、SMTを中心とした製造装置商社として、代理店であるヤマハ発動機製品はじめ実装機、プリント基板検査装置、クリームはんだ印刷機などSMTに関わる装置を幅広く扱っている。国内のほか中国や東南アジアを中心に、主に日系企業を対象としたビジネスを展開する。
2022年に本社を新幹線新横浜駅近くの横浜市港北区新横浜3丁目に移転。これに伴い従来の本社(横浜市港北区新横浜3丁目)の1階に設けているショールームを全面改装し、展示スペースも2階まで2倍に拡張。SMTのモデルライン「バリューライン」を設けた「テクニカルセンター」として23年1月から運用している。
廣瀬幸治東日本支店長は「23年は経済の先行き不透明感や中国経済の低迷などの影響から、製造業の設備投資が慎重で当社も影響を受けた。24年の回復に期待している。コロナで控えてきた対面営業が復活し、当社のテクニカルセンターも顧客の実機の確認や導入トレーニングなど活用が増えている」と話す。
コロナで開催が中断していた国内外での技術セミナーを再開し、昨年3月と12月にはテクニカルセンターで実施。車載系はじめ全国から100人を超える顧客が参加した。
廣瀬支店長は「顧客の中には工場が海外に移転し、日本国内はファブレスの企業もある。実機の評価やSMTの新技術の発信など、テクニカルセンターを活用した提案営業活動を強化し、顧客の技術力向上にも役立ちたい」と話す。技術セミナーは海外でも再開し、昨年11月にはタイで実施した。
廣瀬支店長は「製造業の生産自動化、省人化の要求はますます高まる。技術商社として工場の省人化、最適化などソリューション提案を充実する」と述べる。
半導体後工程とSMTプロセスが融合する中で、同社はパワーデバイスを中心にボンダーなど半導体設備の販売を本格化する。その一環で今年1月24日から3日間、東京ビッグサイトで開催される「オートモーティブ ワールド 2024」の「第4回MaaS EXPO」に出展する。