2024.01.16 【半導体/エレクトロニクス商社特集】たけびし 岡垣浩志社長
岡垣 社長
四つの成長戦略を進め事業拡大
たけびしは2026年に創立100周年を迎える。周年に向けて、今年度から新中期ビジョン「T-Link 1369」をスタートした。
26年度には売上高1300億円、ニュービジネスでプラス300億円などの目標を掲げた。イノベーションの創出する変革や四つの成長戦略を進化させ、成長市場での事業拡大を目指す。
同社の昨年度の実績は売上高が過去最高の974億円。海外と自動化、医療、オリジナルの四つの成長戦略で事業を拡大。今年度は売上高1000億円を目標に売上高、利益ともに過去最高を目指している。好調な社会インフラやFAなどを中心に事業拡大する。
新中期ビジョンではこれまで取り組んできた四つの成長戦略を進化させ、次世代に向けてビジネスを変革する方針を掲げた。四つの成長戦略の進化でプラス250億円、総合商社を目指したイノベーションの創出でプラス50億円の合計300億円のニュービジネス創出を狙う。
成長戦略の進化ではテーマをグローバルとメディカル、オートメーション、オリジナルの四つとし、強みである技術提案力を生かす。グローバルではインドなど、成長市場強化やEV向けデバイスビジネスを推進し、東南アジア拠点の拡充、マレーシアFAソリューションビジネスの基盤強化も展開。シンガポールのリ・チャンプ社と連携し、各種の取り組みを拡大する。
メディカルでは外科、脳外科など新領域向け診断装置需要の獲得を目指すほか、オートメーションでは食品など異業種向け自動化需要の捕捉を推進。オリジナルではオリジナルスマホアプリを活用したSaaSビジネスを推進する。
変革ではモビリティーやマテリアル、エネルギーソリューション、DX推進の四つがテーマ。既存ビジネスの枠組みを越えた新たな価値の提供による総合提案力の強化を図る。
岡垣浩志社長は「現状は一般の電材や盤関連、EV向け、半導体向け、太陽光発電関連が好調だ。成長戦略では既存事業に即したM&Aを推進する。既存事業とシナジーが出せる業種、業態のほか、海外でもシナジーが出せる企業があれば検討したい」と語る。