2024.01.18 タイコエレクトロニクスジャパン 鶴山修司社長 24年の展望を語る
「革新的で持続可能なソリューションを提供する」と語る鶴山社長
タイコエレクトロニクスジャパン(TEジャパン、川崎市高津区)は、コネクター・センサーのグローバルサプライヤーであるTE Connectivityの日本法人だ。
TE Connectivityの2023年度(23年9月期)のグローバル全体での売上高は約160億ドルとなった。電気自動車(EV)の世界的な生産台数の増加や、再生可能エネルギーの導入など長期的なトレンドを活用し、多くの事業で市場を上回る成長を達成した。
23年5月19日付でタイコエレクトロニクスジャパンの新社長に就任した鶴山修司社長は、24年の展望について「24年は重要な年になると考えている。市場がアップトレンドおよびダウントレンドの双方向に向かう中で、トレンドをつかむことが重要になる」と話す。24年に向けた成長戦略についても「引き続き、E-モビリティーや再生可能エネルギー、AI(人工知能)などの主要トレンドを駆使した成長を推進し、世界中の顧客とともに革新を続けることに注力する」と続ける。
E-モビリティー戦略では急速充電のニーズに対応し、高電圧、特に効率に優れるとされる800V仕様ソリューションの提案に力を入れる。「日本市場でも今後、従来の400Vに追加で800V仕様の導入が起きると考えている。800VソリューションでTEは世界をリードしている。日本の800V電動化の流れに貢献していきたい」(鶴山社長)。
TEはグローバル企業として、多様な人材に強みを持つ。多様性を育む社内風土づくりの一環として「ERG(Employee Resource Group)活動」を推進しており、グローバル全体で八つのERGがある。その一つとして、女性の活躍と包括的で多様な環境づくりを促進するためのグループ「WIN(WOMEN IN NETWORKING)」の活動を推進している。「日本のWINの活動は、ここ数年間はコロナ禍の影響を受けたが、24年からは再度、力を入れていきたい」(鶴山社長)。
鶴山社長は、今後の注力分野について「サステナビリティーに配慮する事業活動を推進し、EVや再生可能エネルギー、人口知能などにフォーカスした事業展開を図りたい。TEは、より小型化と軽量化、よりエネルギー効率の高い製品を開発し、革新的で持続可能なソリューションを提供していく」と語った。
(19日の電波新聞/電波新聞デジタルで詳報予定です)