2024.03.26 京セラドキュメント、字幕表示システムを京都市に正式導入 会話を円滑に

区役所内に設置した字幕表示システム

 京セラドキュメントソリューションズジャパン(大阪市中央区、長井孝社長)の字幕表示システム「Cotopat(コトパット)が京都市で26日から運用を開始した。京都市の11区役所・3支所庁舎内の障害保健福祉課に1セット設置。会話の聞き取りづらさの解消やコミュニケーションの円滑化につなげる。

 コトパットは、音声をリアルタイムで認識し、文字・図解・動画をスクリーンに表示できるシステム。プロジェクターと投射するスクリーンフィルム、マイク、テンキー、リモコンで構成。同社が社会課題の解決を目的に4年前から開発を推進。昨年8月に製品としてリリースしていた。

 京都市では昨年10月から11月に試験導入し、この結果を踏まえ、正式導入したかたち。利用者からは「見やすくて便利」「窓口にあれば助かる」「補聴器を付けていても聞き取りにくいときがあるので、大変助かった」という声が寄せられていた。

 障害保健福祉課では主に高齢者、聴覚障がいのある人などの窓口になっている。窓口には透明のクリアボードにフィルムを張り、手振りや目線を会わせて会話できるよう工夫。職員はほぼテンキーだけで操作でき、操作にとらわれずスムーズに会話ができるようにした。

 導入したシステムは、音声をリアルタイムで認識し、文字を表示するだけでなく「身体障がい者手帳」などの言葉で、提示してほしいものを写真などで表示する機能なども搭載。同課に適したシステムに仕上げた。今後、窓口業務でのサービス向上や対応時間を短縮につなげる方針だ。