2024.04.30 鉄道新駅開業が医療費削減に影響 大阪公立大と日本システム技術が推計
大阪公立大学大学院と日本システム技術は、大阪府茨木市で2018年に開業したJR総持寺駅を事例に、新駅開業が医療費削減に影響したことをメディカルビッグデータから推計した。
今回の研究では、18年3月のJR総持寺駅開業を自然実験と捉え、医療費削減効果を分析した。日本システム技術が保有する、匿名化された約800万人のレセプトデータをソースとしたメディカルビッグデータ 「REZULT」を利用。特定のまちづくりが特定の時系列データに与えた影響を分析する統計モデル「Causal Impact Algorithm」により、同駅が開業されなかった場合の駅周辺の医療費の時系列データの変化を推計・分析した。
その結果、駅近隣エリアでは、駅開業後4年間で1人あたり累積医療費支出が9万9257円ほど有意に減少していたと推計した。これは鉄道新駅開業が医療費支出を抑制していた可能性を示す、意義のある研究成果だという。(電波新聞/電波新聞デジタルで後日詳報します)