ダイヤモンドエレクトリックホールディングスの2024年3月期連結決算は増収で、営業損益、経常損益が前期の赤字から黒字転換。純損益は前期より赤字額が増えた。

　小野有理社長は「自動車機器は一部点火コイル販売終息により若干の減収だったが、単価向上、原価低減活動を徹底し損益は改善。エネルギーソリューションは自社ブランド品の生産再開、標準品の販売増で増収ながら固定費増加で減益。電子機器も円安で増収だが、材料費率の悪化で減益。中国向け点火コイルのリコール製品補償引当繰入額17億1000万円を特別損失に計上。増益に伴い法人税なども11億6000万円になった」と説明した。

　今期通期は増収・営業増益。純損益は大幅赤字縮小を予想。「上期はまだ苦しい状況だが、下期から自動車機器の市況が回復し、価格改定効果も出る。リコールの製品補償金も累計22億円となり、これ以上大きな追加はないとみている。インドの点火コイル、電子機器の受注が期待できる。西多摩工場は閉鎖、売却し、東京支社に統合する」（小野社長）。