2020.06.17 【電波時評】「記録する」ことで過去の教訓を生かす
国内では唯一であろう、殉職警察官をまつる神社が佐賀県唐津市にある。明治28(1895)年7月、同地で猛威を振るったコレラの防疫や村人への衛生指導に当たった増田敬太郎巡査(1869-95年)の功績をたたえる増田神社だ。巡査は村に赴き、3日3晩、患者宅の消毒と隔離、遺体の処理を行ったが、本人も感染し、帰らぬ人となった。現在も地元で崇敬を集め、昨夏には現職の佐賀県警の本部長が墓参りをしたという。
感染症との戦いは人間に限らない。10年前、畜産王国の宮崎県で家畜... (つづく)