2024.10.15 次世代パッケージ技術、車載半導体で加速へ ベルギーの研究機関アイメック中心に

ミシガン州アナーバーで10日に開かれた「オートモーティブ・チップレット・フォーラム」の様子

 ベルギーの研究機関imec(アイメック)が、自動車業界で次世代パッケージ技術「チップレット」の導入を進めている。米アームや台湾ASE、独BMWなどの関連企業が10日、チップレットを推進する「オートモーティブ・チップレット・プログラム」(ACP)への参加を表明した。

 チップレットとは、複数の半導体チップを1つのパッケージに収める次世代技術。半導体回路の微細化に伴い注目されている。

 ACPが目指すのは、チップレット技術を自動車業界で拡大させることだ。ADAS(先進運転支援システム)やIVI(車載インフォテインメント)システムの導入が期待される自動車には、より効率よく回路を組み込めるチップレット技術が必要になる。

 自動車は厳しい安全基準を満たす必要があることから、チップレットの導入が遅れていた。これに対しACPでは、アイメックの研究リソースを生かしていく考えだ。

 アイメックの自動車担当副社長のBart Placklé氏は「チップレットは、迅速なカスタマイズとアップグレードを容易にすると同時に、開発時間とコストを削減する」とし、「業界が連携して取り組むことで独自の製品を生み出せる」と話している。