2025.05.16 ソニーグループ、エンタメ軸に成長加速 新価値創出、アニメがけん引

 ソニーグループは2025年度、エンターテインメントを軸に各事業間連携を強化し、ゲームや音楽、映像といったさまざまなコンテンツ制作を支える領域での成長戦略を加速する。十時裕樹社長CEOは、14日に開催した25年度経営方針説明会で「エンタメ、コンテンツ、クリエイションテクノロジーの取り組みが成果になっており、今後の経営方針の中核になる」と述べた。

 24年に長期ビジョン「クリエイティブ・エンターテインメント・ビジョン」を公表し、エンタメ領域でのIP(知的財産)価値を最大化するための各種施策を展開。ゲームや音楽、映画などのコンテンツ拡充をはじめ、アニメへの戦略的投資や、制作現場を支える技術開発に取り組んできた。

 ゲームや音楽、イメージセンサーが好調に推移して業績も順調で、25年3月期(24年4月~25年3月)連結決算は営業利益が前期比16.4%増、最終利益も同17.6%増と、それぞれ過去最高を更新した。特にゲーム、音楽、映画のエンタメ事業は24年度の売上構成比が、12年度比約2倍の61%まで拡大。十時社長は「エンタメは景気の後退局面にあっても高いレジリエンス(回復力)を持つ事業だ」と指摘する。

 ゲーム事業はプレイステーション5が安定した収益になる見通しで、戦略的な投資を進めていく。月間利用者数の増加によりネットワー...  (つづく)