2025.08.22 性能100倍「富岳NEXT」、開発始動へ 米エヌビディアとも連携
富岳NEXTの開発に向け、富士通、文部科学省、理研、エヌビディアの関係者が手を組んだ=22日、東京都中央区
理化学研究所は22日、スーパーコンピューター「富岳」の100倍の能力を持つ次世代機「富岳NEXT」の開発体制を発表した。理研を中心に、富岳を共同開発した富士通のほか、米エヌビディアと国際連携し、本格的な設計・開発を始動する。2030年ごろの稼働開始を目指す。
エヌビディアはGPU(画像処理半導体)基盤の設計を主導し、富士通は全体システムや計算ノード、CPU(中央演算処理装置)の基本設計を担う。
富岳NEXTは20年度に稼働を開始した現行富岳の後継機。従来の高精度シミュレーション性能に加え、人工知能(AI)との密接な連携を実現することで、世界最高水準の「AI-HPCプラットフォーム」を構築する。計算科学とAIを融合させた新たな研究開発基盤の提供を目指す。
今後、設計検討やプロトタイプ実証を進める。理研は、富岳NEXTを核に、日本発の先端計算技術を世界に展開していく考え。